AI作曲のプロンプトの書き方 — 自分らしい曲に仕上げる4つのポイント
心に残る曲を生むプロンプトの構成要素は、誰のための曲か、何があったか、どんな気持ちか、そして自分しか知らない一言。書き換え前と後の例つきで解説します。
ふたりの人が、AIに「ラブソング」をお願いしたとします。ひとりには電話の保留音のような曲が、もうひとりには恋人が「もう一回聴かせて」とせがむ曲が届きました。使ったAIは同じ。違ったのはプロンプトです。
曲のプロンプトは検索ワードではありません。カフェで作曲家に伝える、数行の「依頼メモ」です。ここではその書き方を紹介します。
よいプロンプトの4つの要素
1. 誰のための曲か
名前は、どんな形容詞よりも多くを語ります。「美月へのラブソング」というだけで、「ロマンチックなバラード」よりずっと個人的な曲になります。人に贈る曲でなければ、何のための曲かを書きましょう。ドライブ用、結婚式の入場曲、筋トレ用のプレイリストなど。
2. 何があったか
歌は物語です。曲の軸になる場面をひとつ渡してください。
- 「雨の日、京都の古本屋の軒先で出会った」
- 「彼女が仕事で海外に移り、2年間の遠距離恋愛をした」
- 「中学1年のとき、一緒に職員室に呼び出されてからの親友」
3. どんな気持ちにしたいか
雰囲気を表す言葉は、メロディーもテンポも歌い方も、すべてを左右します。言葉は正確に。「あたたかくて親密」と「壮大で誇らしげ」はまったく違いますし、「切ない」と「悲しい」も別ものです。
4. 自分しか知らない一言
聴いた人が「なんでそれを知ってるの?」と手を止めるのは、こういう部分です。あだ名、くせ、ふたりだけの冗談。
いちばん好きなのは、彼女がオチを言う前に自分で笑い出してしまうところ。
この一文は、私たちのサンプル曲のひとつ『Laugh Before The Punchline』のタイトルになりました。
書き換え前と後
前:「うちの犬についての楽しい曲」
後:「うちの猫・もちについての、あたたかくて笑える曲。もちのお決まりのいたずらは、靴下を片方だけ盗んでソファの下に隠すこと。軽やかで、愛情たっぷりに」
後者は、AIにキャラクターとお決まりのネタ、そしてトーンを渡しています。実際、サビは靴下の歌になりました。
スタイルは具体的に、でも凝りすぎない
ジャンルをひとつと、音の質感を表す言葉を1〜2個。「アコースティック、指弾きのギター、やわらかい女性ボーカル」や「シンセウェイヴ、80年代風のレトロなシンセ、夢見心地」のように。コード進行やBPMまで書く必要はありません。音楽理論の長文より、強い言葉を2〜3個のほうが効きます。
避けたいこと
- 有名アーティストの名前で作風を指定する。 音楽AIは実在のアーティストのまねを断るように作られています。名前ではなく、「かすれた男性ボーカル、スタジアムロックのサビ」のように音そのものを説明しましょう。
- 矛盾する指示。 「ゆっくり静かに、でもフェス級の盛り上がりで」は、人間の作曲家でも困ってしまいます。
- 長すぎる文章。 指示を1ページ書くより、鮮やかな数文のほうが伝わります。歌ってほしい言葉が決まっているなら、プロンプトではなく歌詞を書きましょう。
自分で歌詞を書いたほうがいいとき
歌ってほしい言葉がすでにあるなら、自分の歌詞モードに切り替えて貼り付けてください。[Verse]、[Chorus]、[Bridge] のようなタグで構成を示せば、曲はその通りに進みます。スタイル、声、言語はこれまで通り選べます。
コピーして使えるテンプレート
[名前]のための[雰囲気]な曲。テーマは[ひとつの場面]。いちばん好きなところは[自分しか知らない一言]。[届けたい気持ち]な感じにして、[指示をひとつ — サビに名前を入れる、希望のある終わり方にする、短めにする]。
かっこを埋めて、スタイルを選び、作成ボタンを押すだけ。1曲目がしっくりこなければ、一行だけ変えてもう一度。小さな修正で、驚くほど違う曲が生まれます。


